#2楽と僕{雑談}
お疲れ様です。m(__)m
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続きです。(^▽^)/
まったり書いていく予定です。気長に読んでくださると嬉しいです。
八乙女楽が好きだ!!
#2
「ごちそうさまでした。美味しかったです」
お蕎麦はあっという間になくなってしまった。本当に美味しかったなあ。なんだか久しぶりに食べ物を美味しいと思って食べた気がする。今までのご飯はとりあえずお腹を満たすために食べていたからなあ。
さて、これからどうしよう?僕の知識で考えられるとしたら、橋の下?あそこで寝泊まりなんて可能なの?今は11月の終わり。ぐんぐん気温が下がっているけど・・・凍死とかいやだなあ。
「お前、名前は?」
楽さんが温かいお茶を持って来てくれた。さすが八乙女楽。アフターサービスもしっかりしている。そういえばまだ名乗ってなかったな。
「えーと萩原正太って言います」
「お前、俺の家に来るか?」
はい?
「嫌か?」
僕の頭がようやく楽さんの言葉を理解してきた。え、あの八乙女楽の家にこの僕が?
「でも彼女さんとかいるでしょう?」
「そんなのいるわけねえだろう」
いないんだ。
僕の驚いた顔を見て楽さんが舌打ちする。
「なんでいつも俺が遊んでいること前提なんだ?」
「本当に遊んでないんですか?両側に女の人侍らせて高いお酒とか飲んでるんでしょう?」
「してない!」
必死だなあ。まあ楽さんの私生活に僕が口を出す権利はない。
「それなら僕、家事します」
「なんだ?急に」
「楽さんのサポートは僕がします」
「はあ?」
楽さんが訳が分からないっていう顔をしていたけど僕はスルーした。やばい、今、生きている内で一番楽しいかもしれない。
「正太?お前、表情が悪そうだぞ」
「大丈夫です。僕を信じてください」
こうして僕は八乙女楽の家にいる!そこはセキュリティのばっちりなお高級なマンションだった。すごい。しかも綺麗に片付いている・・・・というか物がない。
テレビもない、いやある。でも段ボール箱に入ったままだ。これじゃ見られない。
「楽さんはテレビ観ないんですか?」
「映画は自室のテレビで観てるけど、そこのも組み立てられるか?」
どうやら楽さんは基本的に忙しすぎてこういうものを片付ける心のゆとりがないみたいだ。これだと。
僕は他の場所も確認してみた。めちゃ綺麗。全然生活感がない。
「楽さん?本当にここ、自分のお家なんですか?彼女さんが嫌がるからわざわざ借りたとか?」
「なわけねえだろう!」
楽さん、遊んでないアピール可愛い。
「あ、もう仕事の時間か」
楽さんが黒いコートを着ている。やっぱりかっこいいなあ。
「夕飯作っておきますか?」
「ああ、頼む」
「承知いたしました」
楽さんを僕は見送った。さてテレビの設置しよう。僕だってテレビで楽さん観たいからな。楽さんのお家探検は楽しすぎた。全然使われた形跡のない洗濯機とかお風呂とかを見てシャンプーを置いたり、設備を整えていく。テレビの設置もすぐできた。楽さん、喜んでくれるかな。
どうやら楽さんは洗濯物をすべてクリーニングで済ませているらしい。やっぱり金持ちは違うなあ。でも生憎、僕は家事が大得意だからもうその必要もない。
夕飯の仕度をしようとしてキッチンに向かった。冷蔵庫内には蕎麦。いや、さっき食べたよね?
どんだけ好きなのさ。
他になにかないかな。調味料はそこそこそろってるから時々料理はするんだろうな。ガスコンロの周りとかめちゃくちゃ綺麗だけど。
「よし、定番のカレーライスかな。お米もあるし野菜もあるぞ」
楽さんが美味しいって言ってくれるものを作ろう。カレーを煮込んでいたらかちりと玄関で音がした。
「楽さんお帰りなさい」
「ああ、ただいま。美味そうなにおいがするな」
「あ、今ちょうどカレーが完成するところなんです」
「正太、テレビ設置してくれたのか?」
「はい、駄目でしたか?」
「ありがとうな」
ひええ、間近で見る八乙女楽やべえ。その後楽さんとカレーライスを食べた。
つづく