{連載#4・イケメン猫様ズに溺愛されています}オリジナルBL小説{まだ続きそうw}
お疲れ様です。m(__)m
閲覧ありがとうございます。
全4回と書きましたがまだ書いていければいいなと思っています。
また更新するので良ければ読んでくださいね。
(^▽^)/
結
「にい」
ある日の夜、マオがさっきからずっと悲し気に鳴いている。どうしたんだろうと思って、俺は居間に向かった。
もう秋口で随分涼しくなっている。もうすぐハロウィンがくると街は浮かれている。最近になってハロウィンがますます特別視されるようになってきたなあ。うちでも兄さんがかぼちゃのプリンを作ってくれると張り切っていた。俺もかぼちゃの煮込みをつくろうかな。
「マオ」
マオを抱き上げて膝の上に乗せるとマオはまた鳴いた。悲しいのかな。優しく頭を撫でたらマオの瞳からぽろりと涙がこぼれて来た。
「マオ、どうしたの?」
マオは俺と話したくないらしい。でも俺にしがみついてきたから完全に拒絶されているわけではない。俺はそれにホッとしていた。
「マオ・・」
「翔也」
声を掛けてきたのはレオだった。
「レオは大丈夫?」
レオが俺の隣に座る。
「俺はあまり気にしていない」
「なにがあったか説明してもらっていい?」
俺の言葉にレオはしばらく考えだした。
「多分ペットショップのことだと思う。これくらいの時期に飼い主が決まりそうだったんだ」
「それはレオも一緒?」
「ああ。俺たちにもそれが最後のチャンスだってなんとなく分かってた」
その話は新しい子猫が入ってきて立ち消えになったらしい。
そんなのあんまりだ。レオが言うにはマオはそれを思い出して毎年鳴くらしい。
悲しい記憶ってなかなか消えてくれないもんな。
「翔也がいて、マオが沢山笑うようになって俺は嬉しい」
レオに隣からぎゅっと抱き寄せられる。膝の上にはマオはしょぼくれて寝転んだままだ。俺はマオの頭を撫でた。ほわほわして癒される。
「翔也はマオが好きか?」
レオに至近距離で見つめられる。レオはすごく冷静な子だった。マオのお兄さんだからかもしれないけど。
「マオは大事な家族だよ。もちろんレオも」
「しょうや、本当?」
ぽむと何かが弾ける音がしてマオが人間の姿になる。
「しょうや、僕を捨てない?」
ひしとマオに抱き着かれて俺はマオの頭を撫でた。
「捨てるわけないでしょ」
「しょうや、ずっと一緒?」
「うん、ずっと一緒だよ」
「しょうや大好き!」
マオもレオも俺は大好きだ。
もちろん兄さんだって。みんな、ずっとずっと大好きだよ。
おわり(つづく?)
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